「ALPS処理汚染水差止訴訟」関連資料
福島第一原発からの汚染水を、ALPS(多核種除去装置)という装置で「濾過」し、基準値以下に薄めてから海洋放出するという野蛮な事業が政府・東京電力によって行われています。それを差し止める裁判が、福島地方裁判所で2023年に起こされ、2024年から裁判が始まっています。
原発の管理もできなかった政府と企業が、流した後の環境の管理なんてできるの? そもそもIAEA(国際原子力機関)から「海に流しても問題ない」とお墨付きをもらったと、日本政府も東電も主張しています。しかし、基準値を決めた国と東電は、事故を起こした加害企業とそれを保護してきた「共同正犯」。そしてIAEAも原発保有国・核兵器保有国が集まって国際的に核を推進してきた「原子力ムラの総本山」。加害者側が決めた基準を守って捨てているから安心してね、なんて言われて納得などできるわけがありません。
仮にあなたが誰かに殴られた後「俺の決めた基準ではそれくらいでは痛くないはずだ」と言われて納得できますか? 殴られたら誰だって痛いに決まっています。この裁判は「殴られたら誰だって痛いんだから、殴る行為(=汚染水海洋放出)自体を今すぐやめなさい」と訴える裁判です。他の原告の方には別の思いもあるかもしれませんが、原告のひとりとして私はそのような裁判だと思っています。私の、汚染水海洋放出に関する基本的考え方は『「スプーンおじさん」にご用心! 面白くてためになる「希釈」と「濃縮」のお話 やっぱり汚染水は海に流してはいけない』に書いているとおりです。
ここでは、裁判関係資料のうち、可能なものを公開していきます。
●第1回口頭弁論(2024年3月4日)関係資料(準備中)
●第2回口頭弁論(2024年6月13日)関係資料(準備中)
●第3回口頭弁論(2024年10月1日)関係資料
・意見陳述書(丹治杉江さん) 地元・いわき市で海とともに暮らしてきた原告の思い。
・意見陳述書(長岡裕子さん) 原発事故のため菓子職人の仕事を辞めなければならなかった無念。
・準備書面(3)の要旨(鈴木雅貴弁護士) 海洋放出が「行政処分ではないため原告らはその不当性を争えない」という国の主張に対する反論。
・原告ら準備書面(4)~漁業者以外の原告の被侵害利益について(野崎嵩史弁護士) 漁業者以外にも汚染水放出の被害が及ぶため、原告適格があるとする主張その1。
・原告準備書面(5)の概要(野崎智裕弁護士) 漁業者以外にも汚染水放出の被害が及ぶため、原告適格があるとする主張その2。
・福島地裁前集会(その1/弁護団からの発言)(動画/youtube)
・福島地裁前集会(その2/弁護団・支援者からの発言)(動画/youtube)
・報告集会/海渡雄一弁護士の発言(動画/youtube)
・報告集会/原告・丹治杉江さんの発言(動画/youtube)
●第4回口頭弁論(2025年1月21日)関係資料
・意見陳述書(魚住道郎さん) 茨城県内で有機農業を営む農家の思いです。
・第6準備書面要旨陳述(永田真衣子弁護士) 日本政府の放射性廃棄物投棄計画の変遷と、南太平洋・テニアン島元議員の海洋放出反対意見等について
・準備書面(7)、(8)の概要(吉村和貴弁護士) ALPSの「不十分さ」と海洋放出による健康被害の危険性について
・福島地裁前集会/弁護団からの発言(動画/youtube)
・福島地裁前集会/原告・支援者発言(動画/youtube)
・第4回口頭弁論/裁判後報告集会(動画/youtube)