名古屋臨海高速鉄道 あおなみ線乗車レポート

10月6日、名古屋市営地下鉄名城線環状化と同日に開業した名古屋臨海高速鉄道あおなみ線に、早速乗車してきました。
あおなみ線の詳しい沿革などは、開業直前レポートの方に説明し ているので、そちらをご覧いただくこととして、私が乗車した2004年10月17日の様子を写真付きでご覧いただくことにいたしましょう。
 
 


(写真1)ささしまライブ駅から名古屋駅セントラルタワーを望む
セントラルタワー(左後方)を望む。手前の線路は関西本線、近鉄線。

(写真2)ささしまライブ駅付近を走る02編成(上り名古屋行き)
小本方面からやってきた上り列車。

(写真3)ささしまライブ駅付近を走る06編成
大カーブを曲がる06編成。(撮影:名古屋〜ささしまライブ)

(写真4)ささしまライブ駅を通過する貨物列車
JRの貨物線(西名古屋港線)を転用したあおなみ線には今も貨物列車が走る。

(写真5)転線のため移動する名古屋臨海鉄道DD13
名古屋臨海鉄道から乗り入れてきた機関車が動き回る。
あおなみ線が貨物線でもあることを実感させてくれるシーンだ。(撮影:小本)

(写真6)転線のため移動するEF66
名古屋臨海鉄道とJRとの貨物列車の受け渡しはここで行われているようだ。
JRの機関車が後を引き継ぐ。(撮影:小本)

(写真7)真新しい橋の上を行く06編成
あおなみ線は、全線複線電化でほとんどの区間が高架区間をゆく近代路線だ。
(撮影:荒子川公園〜稲永)

(写真8)あおなみ線最高速度区間をゆく06編成
野跡〜金城ふ頭間は西名古屋港線の転用でなく新規に延長された区間。
新線だけに走行状態は良く、電車は100km/h走行する。(撮影:野跡〜金城ふ頭)

(写真9)野跡駅付近で大カーブを描くあおなみ線
この付近までは西名古屋港線をそのまま転用した区間。
貨物線時代そのままに大カーブしている。

(写真10)終点、金城ふ頭駅の高架上で途切れたレール
金城ふ頭駅は、総合展示場「ポートメッセ名古屋」最寄り駅。
イベント開催時は賑わうだろう。(当サイト管理人にとっては同人誌即売会専用駅か?)

・・・とまぁ、あおなみ線は上の写真のような感じでしょうか。
写真中に出てくる名古屋臨海鉄道とは、名古屋市、JR貨物などが出資し、名古屋港における鉄道貨物輸送のために設立した臨海鉄道で、あおなみ 線の経営母体である名古屋臨海高速鉄道とは別会社ですが、“高速”の文字が入るか入らないかの違いだけですので大変紛らわしい です。
それはともかく、この路線が通っている名古屋市港区は、これまで公共交通が市営地下鉄名城線(現・名港線)とバスしかなく、地下鉄沿線でない 地域はとりわけ不便でした。あおなみ線開通は一定のインパクトを与えるでしょう。今は開業景気で、物珍しさもあって地元の人の体験試乗が多い ようですが、しばらくしたらこの路線の本当の姿が見えてくると思います。
あおなみ線は、ほぼ全線が地下鉄名港線と平行しており、JR鹿児島本線と西鉄天神大牟田線がほぼ全区間で並行している福岡市に似ている気がし ます。JRが博多駅に、西鉄が天神地区につながっていて、博多へ行くときはJR、天神に行くときは西鉄というふうに沿線住民が両線を使い分け ている福岡のように、ここの沿線の人たちも、名古屋駅に行くときはあおなみ線、金山や栄に行くときは地下鉄名港線、という使い分けになるのか もしれません。

私の見る限りでは、沿線人口が多く、集客力のあるイベント会場「ポートメッセ」なども沿線にあること、また名古屋駅でJR・近鉄・名鉄とつ ながっている(その上、新幹線と改札口が近く、乗り継ぎがスムーズにできる)ことから、それ なりに定期外旅客の利用も見込めるなど好材料の多い路線です。JRの貨物線(西名古屋港線)の転用であることは、旅客の流動と路線が一致して いないという意味で欠点ではありますが、貨物線の転用であるが故にJRとの直通運転が簡単にできることは最大の強みでしょう(現に貨物列車は直通している)。ポートメッセで大規模なイベントが開催される日だけでも、JRから の直通列車を設定するなど、線路がつながっている強みをもっともっと生かすことができれば、「大化け」しそうな予感がしないでもありません。
いずれにしても、私の地元で開業したこの新しい鉄道を盛り立てていきたいものです。地元だけに、地の利を生かして今後、さらに密着取材もした いと思っています。

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