開業まであと半年! 名古屋臨海高速鉄道「あおなみ線」

現在、名古屋では、中部国際空港連絡鉄道と並んで、もうひとつ、重要な鉄道の建設が進んでいます。それは「あおなみ線」。
これは、もともとJRの貨物線であった「西名古屋港線」(名古屋貨物ターミナル〜西名古屋港、注)の 旅客線化事業として始まりました。すでに西名古屋港線では1990年代半ばから事実上、貨物列車の運転はなくなっていましたが、正式には廃止 手続が取られないまま形式上「存続」していました。しかし、旅客線化事業の正式決定に伴い、2001年、JR東海が西名古屋港線を正式に廃 止。土地、線路等の施設を、あおなみ線の運営母体となる第三セクター事業者、名古屋臨海高速鉄道に譲渡し、建設が進められてきま した。そして、いよいよこの3月いっぱいで工事も終了し、今後、最終点検や乗務員訓練などを経て、2004年10月の開業を待つばかりの状況 です。
先日、そのあおなみ線の工事現場に入る機会がありました(それも、なぜか仕事で・・・)。私 の職場が、あおなみ線の建設工事と関係していることもあり、関係者扱いで(謎)開業前のあおなみ線の駅構内まで案内してもらうことができまし た。
ここでは、通常滅多に入ることができない工事の現場で見たあおなみ線建設工事の「いま」をご紹介します。〔2004.4.4記、写真撮影は 2004.3.7及び16の両日〕

注)「西名古屋港線」の名称は通称であり、国鉄〜JR時代、名古屋貨物ターミナル〜西名古屋港間の正式な 路線名は東海道本線であった。貨物線として位置づけられていたが、線路の所有者はJR東海であり、同社の第1種免許区間。JR貨物は第2 種事業者だった。あおなみ線開業後は、名古屋臨海高速鉄道が第1種事業者となり、他社との間で相互直通運転を行う場合には、その乗り入れ 相手が第2種事業者となる。
 
 

1.高架橋〔稲永駅(仮称)付近〕
ほぼ完成した高架橋。付近では信号機も点灯しており、いつ列車が走ってきても不思議ではないような雰囲 気がある。
半年後、いよいよここに列車が走るのだ。〔2004.3.7〕

 
 

2.旧西名古屋港線の線路跡〔稲永駅(仮称)付近〕
旧西名古屋港線時代の線路跡。かつてここには踏切があった。頭上にそびえるコンクリートは、上の1の写 真の高架線である。
あおなみ線が、西名古屋港線の生まれ変わりであり、その旅客線化事業であることを語ってくれる写真。 〔2004.3.7〕

 

3.野跡駅〔仮称〕構内(1)
未開業線の駅構内に入る経験なんてそうそうできるものではない。特別待遇に感謝。
この写真は、野跡駅の高架ホームに上がり、名古屋方のホーム先端から金城埠頭方を眺めたもの。 〔2004.3.16、許可を得て撮影〕

 

4.野跡駅構内のホームドア
今でこそ、高架線の鉄道では当たり前になったが、一昔前まで転落防止用のホームドア設置は珍しかった。
あおなみ線も、近代鉄道らしくホームドアを備えている。〔2004.3.16、許可を得て撮影〕

 

5.野跡駅構内のホームドア操作盤
私が案内を受けたとき、ちょうどホームドアの動作試験が行われている最中だった。
ホームドアの操作盤は開放されており、中はむき出しの状態。
操作盤の中なんて普段なかなか見られない。貴重な写真である。〔2004.3.16、許可を得て撮影〕

 

6.野跡駅構内(2)
再び線路に目を転じよう。この写真は、3の撮影地点からホームを歩き、金城埠頭方から眺めたもの。
いつ列車が走ってきても不思議ではない雰囲気。半年後の開業が楽しみだ。〔2004.3.16、許可を 得て撮影〕

 

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