国鉄闘争・鉄道安全問題関連
ニュース
※見出しの横の日付は掲載日を表します。
●2011年4月25日で尼崎事故から6年を迎えます。尼崎現地では、今年も犠牲者の追悼行動を行うとともに、JRの安全問題
への取り組みを検証する「ノーモア尼崎事故、生命と安全を守る4.24集会」を開催します。東日本大震災によって福島原発が崩壊、大量の放射能が放出され
る事態が起きていますが、速度最優先の運転で事故を起こした尼崎と、安全投資を怠り大事故を招いた福島原発の根底には、どちらも利益優先、人命軽視という
共通の問題があります。国民の監視も行政の監督も及ばない巨大民間独占資本に社会的インフラの管理を委ねれば、社会は破滅せざるを得ないという好例であり
教訓です。集会では、国鉄分割民営化の際に行われたのと同じ公共交通での大量解雇問題への取り組みとして、
CCU(日本航空キャビンクルーユニオ
ン)被解雇者の訴えもあります。是非おいでください。(開催日時:4月24日(日) 14:00から 会場:大阪国労会館3階(
地図)
主催:ノーモア尼崎事故、いのちと安全を守る集会実行委員会)
●2011年12月31日、日本航空は、労働組合・支援者の反対を押し切り、165人の整理解雇を強行しました。これに対し、
被解雇者ら146人が解雇撤回を求めて提訴しました。日本航空の解雇問題は、今後、法廷闘争に移ることになります。なお、安全問題研究会が
コ
メント(
PDF
版)を発表しました。
●
2011
年版鉄道安全・ローカル線問題カレンダーを公開しまし
た。
●2010年11月15日、経営再建中の日本航空が、希望退職者の応募が計画に達しなかったとして、250名のパイロット・客室乗務員に対
する整理解雇の実施を決定しました。しかし、こうした強制的な首切りは、労働者の雇用も安全も崩壊させるものであり、断じて容認できません。なお、この件
に関し、安全問題研究会が
声
明(
PDF
版)を発表しました。
●2010年6月28日、JR不採用問題
を巡る訴訟(鉄建公団訴訟、鉄道運輸機構訴訟、採用差別国労訴訟)を巡り、被解雇者
と鉄道・運輸機構との間で裁判上の和解が成立しました。これにより、23年間に及んだ国鉄闘争は、政治決着のみならず、法的にも終結することになります
が、和解に応じなかった原告団員が6名おり、これらの原告については、政治解決を拒否した動労千葉争議団9名とともに訴訟が継続することになります。な
お、この件に関し、安全問題研究会が
声
明(
PDF
版)を発表しました。
●2010年5月12日、安全問題研究会が、1047名不採用問題を巡って連立与党に要請を行いました。要請内容は
リ
ンク先の通りです。
●尼崎事故調査報告書の漏えい問題をまとめた、
JR
西日本による尼崎事故調査報告書漏えい問
題まとめパンフレット(PDF版のみ)を公表しました。
●2010年4月12日、「4者・4団体」は、与党3党・公明党及び政府が決定したJR不採用問題に関する解決案の受け入れ
を決定しました。23年に及んだ国鉄闘争は、一部を除いて解決を迎えることになりました。なお、この件に関し、安全問題研究会が
声
明(
PDF
版)を発表しました。
●2010年3月26日、尼崎事故を巡り、JR西日本歴代3社長に対して神戸地検が行った2回目の不起訴処分の妥当性を審議
していた神戸第1検察審査会が、3社長に対する2回目の「起訴相当」議決を行いました。2009年5月に改正された検察審査会法により、2回の起訴相当議
決を受けた3社長は自動的に起訴され、裁判所が指定する弁護士を検察官として刑事訴訟が行われることになります。なお、この件に関し、安全問題研究会が
声
明(
PDF
版)を発表しました。
●2010年3月18日、政府は、与党3党と公明党が提出したJR不採用問題に関する解決案を受け入れることを表明しまし
た。23年に及んだ国鉄闘争は、最終的な解決局面に来たと言えます。なお、この件に関し、安全問題研究会が
声
明(
PDF
版)を発表しました。
また、羽越線事故を巡って、3月19日、山形地検は、書類送検を受けていたJR東日本社員について、不起訴処分とすることを決定しました。この件に関し
ても、当研究会が
コ
メント(
PDF
版)を発表しました。
●2010年2月12日、安全問題研究会が、1047名不採用問題を巡って連立与党に要請を行いました。要請内容は
リンク先の
通りです。
●国労バッジ処分闘争の辻井さん、神奈川地労委で完全勝利!(2010.2.17)
JR東日本でただひとり、国労バッジを着用し続け、度重なる処分を受けた辻井義春さんが、神奈川県地方労働委員会で完全勝利命令を勝ち取りました。JR
東日本に対し、不法行為を中止して辻井さんへの謝罪を求める画期的なものですが、労働委員会命令には法的拘束力がないため、反社会的脱法企業・JR東日本
は無視するものと予想されます。(参考:
レイバーネット)
●2010年1月19日、政府は経営危機に陥っていた日本航空について、会社更生法適用により「倒産」させることを決定、こ
の日、同法適用が決定されました。負債総額は2兆円を超え、金融機関を除けば戦後最大の倒産となりますが、これによって安全性の低下が大きく危惧されま
す。なお、この件に関し、安全問題研究会が
声
明(
PDF
版)を発表しました。
・安全問題研究会が国土交通省要請行
動を実施(2009.11.27)
2009年11月27日、安全問題及び国鉄闘争に関し、当研究会が国土交通大臣・副大臣への要請行動を行いました。要請内容はリンク先の通りです。
(要請書 別添資料
1(整備新幹線に関する政府与党合意) 別添資料
2(国鉄改革当時の参議院における付帯決議))
・【尼崎事故】JR西本社へ異例の再捜索 立件に向け最終局面へ(2009.5.27)
詳
細はこちらをご覧ください。
・列車が無人で3駅走行、夜の三重・JR名松線(2009.4.21)
詳
細はこちらをご覧ください。
・鉄建公団訴訟控訴審、東京高裁で職場復帰認めない不当判決(2009.3.25)
鉄建公団訴訟控訴審は、3月25日、東京高裁で判決言い渡しが行われ、民事36部(南敏文裁判長)は国鉄幹部らの不当労働行為を1審より強く認定した結
果、1審に続き損害賠償を認めたものの、原告団員らの職場復帰を認めないとする判決内容でした。南裁判長は判決言い渡しのあと、「これを機会に早期に解決
されることを望みます」と異例のコメントをしました。この判決に対しては原告団、運輸機構の双方が最高裁に上告、裁判闘争は最高裁に舞台を移すことになり
ます。
判
決内容を伝えるNHKニュース(2009.3.25正午)
なお、この判決に関し、安全問題研究会が
声明(
PDF版)を発表しました。
・JR東日本、汚水を川に垂れ流し(2009.3.16)
詳細は
こちらをご覧ください。
・JR東、発電所で無許可工事250件(2009.3.13)
詳
細はこちらをご覧ください。
・JR東日本発電所が信濃川から不正に大量取水 水利権取り消しへ(2009.2.14)
詳細は
こちらをご覧ください。
・羽越線事故から3周年(2008.12.26)
詳
細はこちらをご覧ください。
・南谷、垣内両氏、遺族会に事故責任認める(2008.12.18)
詳
細はこちらをご覧ください。
・JR福知山線事故 脱線跡、保存へ(2008.12.13)
詳
細はこちらをご覧ください。
・<尼崎事故>負傷者を手当てした看護師が提訴へ(2008.11.17)
詳
細はこちらをご覧ください。
・尼崎事故負傷者男性が自殺(2008.10.5)
詳
細はこちらをご覧ください。
・鉄建公団訴訟控訴審で、東京高裁が当事者に「裁
判外での話し合い」を促す(2008.8.10)
鉄建公団訴訟控訴審は、7月14日、控訴審として事実上最後の証人尋問となる
原
告証人(嶋田俊男・元国労本部副委員長)の尋問を行いました。この尋問終了後、南敏文裁判長から「原告、被告双方が裁判外でソフトランディングで
きないか」と、裁判外での話し合い解決を促す発言がありました。共闘会議・原告団は話し合い解決に応じる用意があるとの
コ
メントを発表する一方、1審被告・運輸機構側は持ち帰って検討することになりました。一連の裁判で、裁判所から話し合い解決の提案が行われたのは
初めてのことですが、運輸機構側は話し合い解決に難色を示しているとの報道もあり、今後の推移は予断を許しません。
国鉄闘争は、既に発生から21年を経過し、1047名の被解雇者のうち47名が死去、残る被解雇者も高齢化・疲弊していることから、当サイトは、いまこ
そ解決への最後の行動をすべきだと考えます。しかし、@国鉄闘争は解雇撤回闘争であり、過去において当事者たちが「名誉回復」を国・運輸機構に強く求めて
きた経緯があること、A原告団員の家族も納得のいく解決を訴えていること、B国鉄闘争は単なる国鉄労働者の解雇撤回闘争ではなく、現在に至る日本の労働者
階級の苦しみの原点となった問題であること…から、名誉回復なき「単なる解決」では不十分であり、全当事者が納得できる解決水準を獲得することが重要と考
えます。
(続報:控訴
審、12月に結審(毎日新聞))
・JR羽越線脱線事故で政府事故調が最終報告書(2008.4.5)
4月2日、
国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(事
故調)が
羽
越線事故に関する報告書を発表しました。しかし、その内容は予想通り、極端に技術論に傾斜した脱線原因の分析ばかりで、犠牲者遺族・関係者が最も
知りたかった事実…「どのような背景で事故が起きたのか」には全く踏み込まないまま終わりました。遺族にとって到底納得できない内容であり、事故調の限界
を示すものです。安全問題研究会は、現地調査をもとに国鉄改革の見直しを迫った
独自報告書を
対置し、これからも鉄道安全の確立のため闘い続けます。なお、当研究会はこの報告書に関し、
声明(
PDF版)
を発表しました。
・鉄道運輸機構訴訟(2次訴訟)で東京地裁、請求
切り捨ての不当判決(2008.4.5)
1987年の国鉄分割・民営化の際に国鉄清算事業団に移され、1990年、清算事業団からも解雇された1047名のうち国労組合員35名が地位確認及び
損害賠償の支払いを求め、国鉄を継承する日本鉄道建設公団(現・独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)を提訴した訴訟について、3月13日、東京
地裁民事19部(中西茂裁判長)は、時効を理由に原告らの請求をすべて退ける判決を出しました。政府・旧国鉄による不当労働行為責任にも踏み込まず、
1990年の清算事業団からの解雇の時点を時効の起算点とする不当な判決です。なお、この判決に関し、当サイト内「安全問題研究会」が
声明(
PDF版)を発
表しました。鉄建公団訴訟原告団の声明は
こ
ちら(国
鉄闘争共闘会議サイト)。また、国労本部の声明を
こちら(国労本部サイト)でご紹介していま
す。
・鉄建公団訴訟控訴審に葛西敬之・JR東海会長が
証人出廷へ!(2008.2.17)
正念場を迎えている鉄建公団訴訟控訴審。東京高裁で審理中のその訴訟に、1審原告団が申請していた「敵性証人」として葛西敬之・JR東海会長が出廷しま
す。国鉄本社職員局次長として、労務対策を担当したほか、国鉄職員の差別選別採用が行われる根拠となった
国鉄改革法23条の枠
組みを作り上げた張本人とし
て、東京高裁が召喚相当と判断したためです。出廷予定日は6月2日。『
国鉄改革の真実〜「宮廷革
命」と「啓蒙運動」』で本人みずから赤裸々に語った戦略的選別採用の実態に関して、氏がどのような証言をするか、極めて注目されます。詳しくは
共
闘会議サイトで。
・全動
労訴訟で東京地裁、不当労働行為を認定し賠償命令〜原告側勝訴判決!(2008.1.23)
1987年の国鉄分割・民営化の際に国鉄清算事業団に移され、1990年、清算事業団からも解雇された1047名のうち全動労(現・建交労)組合員58
名が損害賠
償の支払いを求め、国鉄を継承する日本鉄道建設公団(現・独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)を提訴した訴訟について、1月23日、東京地裁民
事11部(佐村浩之裁判長)は、1人550万円の慰謝料支払いを認める判決を出しま
した。政府・旧国鉄による不当労働行為を認めた原告側勝訴の判決です。なお、この判決に関し、当サイト内「安全問題研究会」が
声明(
PDF版)を発
表しました。鉄建公団訴訟原告団の声明は
こ
ちら(国
鉄闘争共闘会議サイト)。また、国労本部の声明を
こちら(国労本部サイト)でご紹介しています。
(関連記事:時事通信 毎
日新聞 読
売新聞 産経新
聞 朝
日新聞 北海道
新聞)
・羽越本線事故調査ツアー敢行! 19ページの報
告書まとまる(2007.12.2)
乗客5名が犠牲となった2005年12月の羽越本線列車転覆事故。その原因を調査するため、当サイトが募集したツアー団は、11月24日、2名の参加者で
現地調査を敢行し、突風の影響のほか、JR東日本の強風監視体制の崩壊と人減らし合理化、風速規制の緩和が事故の主要な原因であるとの結論に達しました。
この現地調査、19ページの報告書として結実しました。報告書は
こちらか
ら読むことができます。(PDFファイル、976KB)
・闘争団最年長の佐久間忠夫さん、再びハンスト決
起へ(2007.12.2)
国労闘争団最年長である佐久間忠夫さん(76)が、JR不採用問題の解決に応じようとしない政府に対し、ついにハンスト決起を決意しました。決行は12月
11日(火)。当サイト管理人は全面的な支援を表明します。なお、詳細は
レイバーネットで。
・JR採用差別解決を迫る11.30全国大集会に
7,300人集結(2007.12.2)
20年目を迎えたJR採用差別問題の解決を政府・運輸機構に迫るため、11月30日に開催された「JR採用差別解決を迫る11.30全国大集会」は、日
比谷野音に7,300人を集めました。主催は「4者・4団体」
(国労・建交労・国鉄闘争支援中央共闘会議・国鉄闘争共
闘会議、国労闘争団全国連絡会議・鉄建公団訴訟原告団・鉄道運輸機構訴訟原告団・全動労鉄道運輸機構訴訟原告団)。国鉄闘争関係の集会はこ
のところ動員数が伸び悩んでいましたが、この日は通路まで人があふれる盛況となりました。
集会には、来賓として民主・共産・社民各党の議員も出席。4者・4団体の枠組みと「雇用・年金・解決金」の要求、「裁判と大衆行動」を中心とする運動方
針を巡っては国鉄闘争内部に異論もあり、この日の集会でもヤジを飛ばす勢力がいましたが、闘争団家族の野田ゆみさんが「生半可な解決では納得できない」、
藤保美年子さんが「夫の解雇は撤回でなければならない」「働き盛りの夫から仕事を奪って20年間苦しめ続け、JRの安全を破壊した政府には責任を取っても
らう」と決意表明すると、ヤジを飛ばしていた勢力も含め、会場内から大きな拍手が湧きました。
20年目を迎えた国鉄闘争は、今、「人らしく生きよう〜国労冬物語」で劇的に示されたような、家族の不屈の闘いを再び必要とする情勢になっています。そ
の家族の決意表明が中途半端な解決でなく、納得のいく解決を訴える内容であったことは国鉄闘争の原点を再確認させるとともに、今後の運動の統一に至る足が
かりを得たと評価できるものです。原則的な闘いとより高次の解決要求を掲げることが内部矛盾を止揚する好例を見事に示したと言えるでしょう。なお、この集
会の報告が
共
闘会議サイト、
レイバーネッ
ト及び国労本部サイト(
国鉄新聞第2923号)
に掲載されています。
・大阪市長選挙で現職・関氏敗北〜市営交通民営化
路線、大きく後退へ(2007.11.19)
11月18日投開票が行われた大阪市長選挙は、行政経験の全くない民間出身(元毎日放送アナウンサー)の平松邦夫さん(民主・国民新党推薦)が現職の関
淳一氏(自民・公明推薦)らを破り初当選しました。新市長は、関市長による「市政改革」の見直しを公約しており、当サイトが「安全崩壊につながる」として
強く反対してきた
市
営交通民営化も大きく後退することになるでしょう。
英国では、相次いだ鉄道事故により、国民の70%が鉄道最国有化を支持しています。アルゼンチンでは、民営化後、時速30kmでしか走れない路線も出る
など荒廃が極限に達した鉄道を最国有化し、再建が図られています。関市政の民営化路線こそ国際潮流に全く反するものです。
総じて今回の選挙結果は、関市政が推し進めてきた、市営交通や保育所など市民生活に密着した行政サービスの民営化・解体路線に対して市民が拒絶の意思を
示したものといえます。
大阪市では、戦後一貫してオール与党体制が続き、批判勢力は窒息させられてきました。福祉・行政サービスを解体しながら、一方では元暴力団組長の妻だっ
たことを自著で公言している人物を助役として迎え入れる前代未聞の「暴力団行政」を生み出したのはこのような長期翼賛体制に原因があると考えます。関市政
の崩壊を機に、暴力団行政を生み出したオール与党体制の総括が求められているといえます。
・11.4全国労働者総決起集会は5,700人終
結! 銀座で40年ぶりのフランスデモが実現(2007.11.12)
動労千葉、全日建関生支部、金属機械港合同の3者共催で開催された11.4全国労働者総決起集会は、日比谷野音に5,700人(主催者発表)を集め成功
しました。集会では、3団体関係者や「日の丸・君が代」不起立を掲げ、石原ファシスト都政と対決する教員の根津公子さんなどが参加しました。集会終了後、
参加者はデモ行進。銀座の市街地で
40年ぶりとな
るフランスデモが実現しました。
詳細な報
告はこちらです。
・11.4大阪団結まつり、好天にも恵まれ3,
500人が参加!(2007.11.12)
2007年11月4日、東京に続いて大阪団結まつりが開催されました。好天にも恵まれ、主催者発表で3,500人が参加しました。今年のメインスローガ
ン
は「戦争と貧困にNO! 変えよう社会を」です。日本の市民運動の募金によって開局した
イラ
ク平和テレビinJapanを拡大する闘い、イラク特措法・テ
ロ新法に反対する闘い、最低賃金1,200円の確立を求める闘いと結んで、新自由主義との対決路線を強く打ち出す内容となりました。東京団結まつりと同
様、
報
告を
国鉄闘争共闘会議サイトで
見ることができます。
大阪団結まつり
のアピール(レイバーネット日本から)
・松川事件元被告講演会が福島県で開催〜国家的え
ん罪事件の背景を鋭くえぐる(2007.11.12)
1949年、日本国有鉄道が発足した夏は、下山事件、三鷹事件、松川事件の「国鉄戦後3大事件」が起こるなど「狂った謀略の夏」でもありました。その3
大事件のひとつ、松川事件で逮捕された元被告(その後の裁判で無罪確定)2人をお招きした講演会が福島大学でありました。2人の元被告は、占領下で東西冷
戦が進行する当時の特殊な政治状況の中で事件がいかに作られた権力犯罪であったかについて、事実を元に明らかにしました。命とは、生きるとはなにか…。日
本の労働運動に仕掛けられた国家的犯罪行為の謎を解き明かすことは、今なお同じように国家的不当労働行為と闘う1047名の国鉄被解雇者にとっても大きな
今日的意義を持つものだといえます。なお、当サイト管理人の書いた
この講演会の
報告が、
レイバーネット日本のサイトに掲載されています。
・10.14団結まつり、16,000人を集めて
開催(2007.11.12)
2007年10月14日、毎年恒例の団結まつりが東京・亀戸中央公園で開かれました。例年、団結まつりは10月の最終日曜日を慣例としていますが、今年
は国鉄闘争勝利11.30大集会の準備のため、2週間繰り上げてこの日の開催となりました。参加者は主催者発表で16,000人。国労本部と鉄建公団訴訟
原告団との共闘が回復したことにより、大幅な参加者の増加を実現しました。しかし、一方では国鉄闘争の方針を巡って「雇用・年金・解決金」「裁判闘争と大
衆行動」を柱とする4者・4団体と、「原職復帰」を鮮明にする動労千葉争議団との間の意見対立が微妙な影を落としました。
国鉄闘争から20年目の節目を迎えた今年、当事者間に解決の気運が高まっていますが、拙速な解決のムードは戒める必要があります。新自由主義が貫徹さ
れ、労働者が苦しみ抜いた20年を思うとき、全労働者の未来を背負う争議として闘われた国鉄闘争は、たとえ敗北であったとしても未来の労働者が誇りをもっ
て総括できる解決でなければならないと考えるからです。なお、
こ
のまつりの報告が国鉄闘争共闘会議サイトに掲載されています。
・10.13団結まつり前夜祭報告は「問われな
かった規制緩和」(2007.11.12)
2007年10月13日、東京都内で約80名が参加して団結まつり前夜祭が開かれました。前夜祭では、まず当サイト管理人が「問われなかった規制緩和」
と題してパワーポイント報告。尼崎事故、土佐くろしお鉄道宿毛駅事故の直接の原因となった政府の規制緩和政策に触れることなく検証を終了した国土交通省航
空・鉄道事故調査委員会(事故調)報告を徹底的に批判しました。その後、元航空連副議長・村中哲也さん、海上ネットワーク・竹中正陽さん、ジャーナリス
ト・安
田浩一さんに当サイト管理人を含めた4者でディスカッションを行い、今後の事故調組織がめざすべきあり方について議論を行いました。参加者こそ少なかった
ものの、公共交通の安全を心から願うパネリストたちによる密度の濃い対談となりました。
前
夜祭の報告 当サイト管理人の報告
「問われなかった規制緩和」
・kaeru君ツアー第2弾開催! 責任放棄した
企業に代わってボランティアが地域を守る(2007.11.12)
JRウォッチ主催の「もしもし券売機・kaeru君ツアー」の第2弾が千葉県で開催されました。吾妻線で開催された最初のツアー同様、ここでもkaeru
君の利用者不在ぶりが浮き彫りになりましたが、一方では公益企業としての責任を放棄したJRに代わってボランティアの人たちが駅業務を通じて地域を守って
いることを知り、大変勇気づけられました。21世紀は政府・自治体でも企業でもなく、自覚的な市民によって構成される地域のつながりこそが社会づくりの主
役にな
る…そんな新たな胎動を感じさせるツアーになりました。ツアー対象線区のひとつ、久留里線は日本でも珍しいタブレット閉塞式が使用されており、当サイト管
理人はツアーに参加できなかったのが鉄道ファンとしても心残りです。なお、
ツ
アー報告が
国鉄闘争共闘会議サイトに
掲載されています。
・国鉄闘争勝利11.30集会にみなさまのご参加
を!(2007.9.20)
20年を迎えた国鉄闘争の勝利解決を目指して、11月30日、「4者・4団体」
(国労・建
交労・国鉄闘争支援中央共闘会議・国鉄闘争共
闘会議、国労闘争団全国連絡会議・鉄建公団訴訟原告団・鉄道運輸機構訴訟原告団・全動労鉄道運輸機構訴訟原告団)の主催で全国大集会が開催
されます。頑なな姿勢をとり続け、解決の道をみずから閉ざす政府・国土交通省に納得のいく解決のテーブルを作らせるため、多くのみなさまの参加を呼びかけ
ます。なお、詳細は
国鉄闘争共闘会議サイト及
び
国労本部サイトをご覧ください。
・JRウォッチ主催 対話型無人券
売機kaeru君体験ツアー、第2弾開催!(2007.9.20)
3月に吾妻線で開催されたJRウォッチ主催の対話型無人券売機・kaeru君体験ツアーの第2弾が9月27日に開催されます。今回もまた、JRによる地
方切り捨ての実態を見るチャンスですのでふるってご参加ください。なお、詳細は
レイバーネットを
ご覧ください。
・今年も例年通り東京・大阪で「団結まつり」を開
催します(2007.9.20)
今年も例年通り、亀戸中央公園で「勝ち取ろう 国鉄労働者1047名の解雇撤回! つくりだそう
生きる権利を尊重する社会を!〜第21回団結まつり」を開催します。今年は11.30国鉄闘争中央集会との関係で日程を繰り上げ、10月14日(日)の開
催となります。詳しくは
団結まつりサイトをご覧くださ
い。なお、関西での団結まつりは「戦争と貧困にNO! 変えよう社会を! 11・4団結まつり」として11月4日(日)午前11時から午後3時まで、扇町
公園(JR天満駅・地下鉄扇町駅)で開催されます。
・参議院選挙で与党、歴史的大惨敗〜戦争・改憲と
新自由主義的経済政策を国民は明確に拒否(2007.9.20)
2007年7月29日に投票が行われた参議院議員通常選挙は、自民党が改選61議席を過去最悪の37議席に減らし、公明党も選挙区で3人が落選、当選者
が1桁台に留まるなど与党の歴史的大惨敗となりました。年金記録不備問題、閣僚の相次ぐ暴言とスキャンダル辞任、繰り返される重要法案での強行採決など安
倍内閣の政権担当能力の欠如もさることながら、史上初めて首相が改憲を明言する戦争推進体制と、世界第2位の貧困に象徴される格差社会を生み出した新自由
主義的経済政策に対し、国民が明確に拒否した結果と言えます。なお、この選挙結果に対する
当
サイト管理人の論評が
レイバーネットに掲載されています。
・土佐くろしお鉄道宿毛駅事故で事故調最終報告〜
ふざけきった内容で報告書の名に値せず(2007.9.20)
2005年3月に発生した土佐くろしお鉄道宿毛駅事故について、国土交通省
航空・鉄道事故調査委
員会(事故調)の
報
告書が7月27日に発表されました。この事故では、終着駅であることがわかっているにもかかわらず、どうして運転士が駅の直前まで100km近い
高速で運転を続けたかがひとつの焦点になっていますが、報告書は、運転士が駅付近で減速しなかった原因について「それが何によるものであるか明らかにする
ことができなかった」とした上で、速度照査型ATSを整備するよう求める内容となっています。
しかし、大手私鉄に速度照査型ATSを義務づけていた1967年の通達を、国鉄分割民営化時に廃止したのは他ならぬ政府です。自分たちが、過去の通達を
廃止してまでJRに対する速度照査型ATSの義務化を免除しておきながら、大事故の後になって過去の自分たちの行いを忘れたように「速照ATS整備を」な
どと涼しい顔でのたまう政府に激しい怒りを覚えます。およそ報告書の名に値しないふざけきった内容であるというより他ありません。なお、この報告書に対す
る
当サイ
ト管理者の見解を
レイバーネットに掲載しています。
・JR尼崎事故で事故調最終報告〜JRの責任追及
するも問われない国の責任(2007.7.13)
2005年4月、乗客・運転士の死者107名
(その後、犠牲者の婚約者女性が自殺し間接犠牲者まで含めると108名)の
惨事となったJR尼崎事故について、国土交通省の
航空・鉄道事故調査委
員会(以下事故調)は6月28日、
最
終報告書を発表しました。報告は「日勤教育」
等、運転士に極度のプレッシャーを与える「JR西日本の運転士管理方法が関与」したと明確に指摘し、事故の背景に「労働者いじめ」があったと断罪。JR西
日本に対し、企業体質の改善を求めたことは評価できますが、そもそも尼崎事故は新型ATS
(速度照査型、速度違反の場合
の列車強制停止機能付き)があれば防げたもの。その新型ATSの設置を大手私鉄に義務づけていた旧運輸省「1967年通達」を、国鉄「改
革」にあわせて廃止した政府の責任は問われませんでした。
今回の報告書を通じて、政府機関である事故調の限界が明らかになったといえます。政府の鉄道行政についても中立的に検証し、意見を表明できる米国国家運
輸安全委員会(NTSB)型の組織への転換が求められているといえます。
・JR東日本株主総会は踏んだり蹴ったり〜開始直
前に架線事故で首都圏大混乱(2007.7.13)
JR東日本株主総会当日を狙い撃ちするかのように、6月22日、東北本線大宮〜さいたま新都心間で架線事故が発生。首都圏の大部分が停電し通勤ラッシュ
を直撃、空調も照明も停止した蒸し風呂の車内から数万人が電車を降りて線路上を歩いて最寄りの駅に向かうなど大混乱となりました。事故原因は架線の接続区
間(エアセクション)上に電車が停車し、パンタグラフで接続区間の電線同士が短絡、電位差で架線が溶断する「パンオーバー」が原因ですが、運転士が止めて
はならない場所に電車を止める初歩的ミスが背景にあります。混乱を極めるJR東日本を象徴するできごとといえるでしょう。
・JR東日本株主総会は4時間半のロングラン〜憔
悴しきった社長の姿に民営JR体制の破綻を見る(2007.7.13)
6月22日、JR東日本の株主総会はこれまでの最長記録を大幅に超える4時間半のロングラン総会となりました。今年の大きな特徴は、非解雇者を中心に
「JR東日本株主会」に300人を超える株主が結集した結果、同株主会として初めて経営陣に対する反対議案の提案権を手にしたことです。株主会は、清野社
長はじめ経営陣の総解任を提案し、次々に質問をして対抗。JR東日本の子会社が経営する店で怪我をした女性(一般株主)が経営陣の不誠実な姿勢に憤り会社
の責任を追及するなど大荒れとなり、清野社長の進行の不手際もあって会場は混乱を極めました。
1047名解雇に始まる不当労働行為、国鉄改革の際に「コペ転」したJR総連(旧動労)=革マル派と経営陣との不正常な癒着、首都圏での度重なるトラブ
ルなど、JR東日本が20年間続けてきた不法行為のツケが一気に回ってきたと言うべきであり、疲れ切った清野社長の姿は、反人間的なこの会社の体制崩壊が
間近に迫っていることを株主に印象づけたのではないでしょうか。(総会の詳細な報告は
こち
ら)
・ILO国賠訴訟で東京地裁、請求棄却の不当判決(2007.7.13)
国鉄「改革」当時の国労組合員らの採用差別問題に関し、ILO(国際労働機関)が「反組合的差別の問題は生じない」「4党合意による人道的解決を」等の
事実と大きく異なる内容の勧告を出したのは、日本政府がILOに対して虚偽報告
(「国労組合員の採用率は、他の組合より
低いが80%以上であり、組合員の中に特定の地域のJRへの就職に固執した者が多かった」「採用率が他の組合に比べて低くなっていると申立てているが、こ
れはこれらの組合員の中に、無断欠勤等勤務状況に問題があるとされた者が多数いたためと思われる」など)を行ったことが原因であるとして、
鉄建公団訴訟原告団等が政府に損害賠償を求めて提訴していた「ILO国賠訴訟」で、東京地裁民事19部(中西茂裁判長)は6月21日、政府のILOへの報
告が虚偽であるかどうかの認定をしないまま、一方的に原告団の請求を棄却しました。原告団にとってもちろん不当判決であり、司法の国家権力への屈服ぶりを
示す暗黒判決といえますが、一方で判決は政府の行為を適切と認めることもありませんでした。原告団が
声
明を発表し、さらに闘い続ける意志を明らかにしたのは当然であり、当サイト管理人は控訴に支持を表明します。
・4者4団体、国土交通省前での座り込み行動を貫
徹(2007.7.13)
国鉄「改革」20年の今年、年内解決を目指す「4者・4団体」
(国労・建交労・国鉄闘争支援中央共闘会議・国鉄闘争共
闘会議、国労闘争団全国連絡会議・鉄建公団訴訟原告団・鉄道運輸機構訴訟原告団・全動労鉄道運輸機構訴訟原告団)は、全面解決を目指し、国
土交通省と(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構に交渉テーブルを作らせるため、5月21〜25日、6月18〜22日の2回にわたって国土交通省前で座り
込み行動を貫徹。交渉テーブル設置には至りませんでしたが、当事者としての決意をアピールしました。
・さようなら大谷さん、あなたの遺志を胸に刻んで
闘い続けます〜しめやかに偲ぶ会(2007.7.13)
今年3月、JR復帰の夢を果たせないまま、51歳の若さで他界した大谷英貴さん(留萌闘争団)を偲ぶ会が5月19日、日本教育会館で開催。国労本部、闘
争団、国鉄闘争共闘会議、支援の仲間など約160名が参加、大谷英貴さんの連れ合い・友枝さん、次男・亮太さんとともに最後のお別れをしました。友枝さん
は「闘争で(夫が)上京して地元を離れていたこともあって、未だに死を受け入れられなかったが、これをきっかけにけじめをつけて生きていきたい」と挨拶し
ました。当サイト管理人も支援者として
弔
辞を読みました。
国鉄「改革」から20年、民営JR体制の破綻が明らかとなり、JR各社の反人間的体質に対して国民世論の批判がかつてなく高まる中、節目の今年は国鉄解
体に対する総反撃の千載一遇のチャンスであるだけに、大谷さんを失ったことは計り知れない衝撃ですが、私たちは大谷さんの遺志を胸に刻み、非解雇者がJR
に復帰を果たすまで闘い続けます。
・国鉄改革20周年の検証運動スタート!「民営化
20周年」パンフレット、売れ行き絶好調!(2007.7.13)
国鉄「改革」とJRグループ発足から今年で20年。節目の今年、「
国鉄分割民営化、JRの20年検証運動」
がスタートしました。尼崎事故・羽越線事故などの大事故が相次ぎ、首都圏ではレール破断とまともに列車が動いている日のほうが珍しいほど日常化した遅れ・
トラブル、かえって増加した長期債務、100%政府持ち株会社のまま民営化のめどさえ立たない「3島会社」(JR北海道・四国・九州)の問題など、国鉄
「改革」はどこから見ても完全に破綻したといえますが、「国民の国鉄」を解体し、「一部経営者・株主のためのJR」に改組したのだから当然の結果といえる
でしょう。20年検証運動は、これらひとつひとつの問題を検証し、国民のための公共交通を取り戻す闘いを展開します。そのためのパンフレット「
民営化20
年の検証」も発売。初版3000部を発売するなど好調な売れ行きです。当サイト管理人も寄稿していますので、ぜひお買い求めください。
・ノーモア尼崎キャンペーンは、今年
も関東・関西で行動に取り組みます。(2007.4.15)
乗客・運転士107名、後追い自殺者も含め108名の貴い犠牲を出した尼崎事故から、4月25日で早くも2年となります。JR西日本の不誠実な遺族対応
に怒りが高まっており、犠牲者・遺族、負傷者の中では事故は決して風化していません。ノーモア尼崎キャンペーンは、今年も関東・関西で安全な公共交通作り
を目指して行動に取り組みます。日程は、
関
西が4月22日(日)、
東
京が4月24日(火)です。1人でも多くの参加を呼びかけます。
・何人殺したJR!〜国鉄改革20
年・JR東日本本社前で無言の抗議(2007.4.15)
国鉄分割民営化20周年となる4月1日を前に、3月29日、新宿駅南口のJR東日本本社前で、「何人殺したJR」と銘打った追悼と抗議のスタンディング
が行われました。演説も歌も踊りもシュプレヒコールもない静かな訴えは、逆に道行く人々の大きな興味と関心を呼びました。JR化以降、尼崎事故などの鉄道
事故で156名、下請けを含むJR労働者の災害死亡者が330名。そして組合差別による解雇者1047名のうち43名が亡くなっています。私たちは、これ
以上民営JR体制の犠牲者を増やしてはなりません。
報
告(共闘会議サイト)
・JRウォッチ主催 吾妻線
kaeru君体験ツアー〜呆れたサービス切り捨てと地域崩壊の悲鳴(2007.4.15)
3月24〜25日、「JRに安全と人権を!市民会議」(略称:JRウォッチ)主催の「もしもし券売機」kaeru君体験ツアーが1泊2日の日程で実施
されました。場所は群馬県・吾妻線。障がい者や外国人は切符を買えない呆れた「対話型券売機」の実態が明らかに。地元との対話集会では、地域崩
壊とサービス切り捨てにあえぐローカル線の現実も浮き彫りになりました。JR発足20年にして、合理化は行き着くところまで行き着いた感があります。な
お、当サイト管理者の書いた
報
告が、
レイバーネットサイトに掲載されています。
(関連資料:kaeru
君体験動画(レイバーネット) 報
告2(共
闘会議サイト) JR作
成のkaeru君パンフレット)
・蘇我駅で新しい種類
のレール亀裂が発生! 抜本的安全対策を(2007.4.15)
2月20日、蘇我駅構内で、レールが斜めに欠ける新たな形でのレール亀裂が発生していたことが明らかになりました。従来であればレールが完全に断裂、
レールを流れる微弱電流が遮断されていたため、信号機が異常を起こして列車が運行できなくなっていました。しかし、このような「斜め亀裂」では、レール自
体は断裂しないため信号機も青を示したままとなります。当然、亀裂を起こした箇所を列車が最高速度で通過する事態も予想されるだけに、過去のレール破断よ
り深刻と言えます。JR東日本に対し、なぜこのような形でのレール亀裂が起きたのかを明らかにさせ、抜本的対策を行わせる必要があります。
(関連記事:日刊動労千葉6425号)
・訃報〜「人らしく生きよう」出演者
の大谷英貴さんが逝去(2007.3.6)
「人らしく生きよう〜国労冬物語」出演者の大谷英貴さん
(留萌闘争団・鉄建公団訴訟原告団員)が3月3
日、進行性ガンのため亡くなりました
(詳報)。
まだまだ働き盛りの51歳。留萌闘争団の中心的存在として、東京での国鉄闘争の陣形作りに大きな役割を果たしながら、ついに解決の日を見ることがないまま
帰らぬ人となりました。長期停滞の中にあった国鉄闘争を蘇生させるきっかけとなった「人らしく生きよう」での献身的な働きぶりと誠実・温厚な人柄は多くの
人を魅了しました。ここに謹んで故人のご冥福をお祈り申し上げます。
なお、当サイト管理人の書いた追悼文が
レイバーネット及
び
国
鉄闘争共闘会議サイトに掲載されています。また、
国労本部サイトの
追悼記事は
こちら。
・郵政4.28解雇処分撤回裁判闘争
勝利! 原告団員7名、職場復帰か(2007.2.13)
郵政省当局の職場大合理化に反対し、79年の正月、年賀状配達ボイコット闘争を行ったとして、同年4月28日に解雇された全逓
(現・日本郵政公社労働組
合(JPU))組合員のうち7名が、関東郵政局長
(現・日本郵政公社)を相手取り、解雇無
効と地位確認を求めていた訴訟で、最高裁第3小法廷
(那須弘平裁
判
長)は13日、原告勝訴とした2審・東京高裁判決を不服として被告・郵政公社側が申し立てていた上告を不受理とする決定を行いました。これ
により、原告の
解雇を無効と認めた勝利判決が確定することとなりますが、同判決は解雇を無効とし、処分を取り消しながらも原告らが要求していた地位確認を棄却する内容と
なっていることから、直ちに原告らの職場復帰につながるかは不透明な状況にあります。今後、原告らは郵政民営化の進展状況も見ながら、職場復帰の確実な履
行を図るため、郵政公社当局への様々な働きかけを行っていくものとみられます。約30年近い闘いが実った郵政闘争に、国鉄闘争もぜひ続きたいものです。
(関連記事:レイバーネット)
・続報:原告団員のう
ち池田実さんが3月1日職場復帰へ(2007.2.28)
勝訴判決が確定した7名の原告のうち池田実さんが3月1日から職場復帰することが決まりました。「配属」職場は免職時と同じ赤羽郵便局、職種も免職時と
同じ配達業務。「1日も早く配達がしたい」と話していた池田さん、堂々の「原職復帰」です。改めて、闘争勝利、おめでとう!
当サイトは、残る原告らの一刻も早い職場復帰を、引き続き当局に求めていきます。
・「私は人間でありたい」〜尼崎脱線
事故遺族フォーラムで遺族代表が涙の訴え(2007.2.13)
2月10日、兵庫県宝塚市・ソリオホールで「JR西日本の安全を求めて〜JR福知山線尼崎脱線転覆事故被害者の切なるねがい」(主催:
4・25ネット
ワーク、協賛:鉄道安全推進会議(TASK)、
4・25支援弁護士グループ)が開催されました。先に開催された国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(事故
調)意見聴取会に公述人として出席した遺族の淺野弥三一(やさかず)さん、小椋聡さん、安部誠治・関西大教授のほか、遺族の木下廣史さんがパネラーとして
参加。なぜJR西日本の説明責任を追及するのかと問われた木下さんは、「私は人間でありたいだけ。親として、息子への責務を果たしたい」と涙ながらに訴え
ました。なお、当サイト管理人が書いた
こ
の
フォーラムの報告が
国鉄闘争共闘会議サイトに掲載されていま
す。
・国土交通省航空・鉄道事故調査委員
会主催の意見聴取会開催される(2007.2.13)
2005年4月のJR福知山線脱線事故について、
国土交通省航空・鉄道事
故調査委員会(事故調)が関係者や学識経験者から意見を聴く「意見聴取会」が2月1日、国土交通省で開かれました。この中で、丸尾和明・JR西日
本副社長
は「ダイヤ設定は標準的で、定時運転は可能だった」「日勤教育は社員のために必要だった」などと、自らの非を一切認めない立場に終始。同社の無反省ぶり
は、事故調の佐藤淳造委員長さえ「(事故調への)批判はかまわないが、原因や再発防止についての意見が非常にあいまい。今後どういうことが有効なのか具体
的に話してほしい」と苦言を呈するほどひどいものでした。また、事故原因について問われた同副社長は驚くべきことに「(原因は)わからない」と答えまし
た。こうした企業体質に対し、遺族代表など他の公述人からは厳しい批判の声が上がりました。国土交通省は、この聴取会の結果を基に、2007年4月をめど
に事故の最終報告書を発表する予定です。
(関連資料:遺族・淺野弥三一さんの公述書(PDF) 安部誠治・関西大教授の公述書(PDF))
・国労本部が損害賠償訴訟を提起(2007.1.21)
国
労本部は2006年12月5日、組合員・遺族540人とともに、政府・運輸機構に対して総額300億円の損害賠償を要求する訴訟を提起
しました。当初、11月20日までの予定だった提訴が遅れ、この日にずれ込んだ結果、2003年12月末の最高裁判決から3年の時効が目前に迫る中でのギ
リギリの提訴となります。これにより、国鉄被解雇問題をめぐる訴訟は、鉄建公団訴訟、鉄道運輸機構訴訟(2次訴訟)、建交労訴訟、動労千葉訴訟、そして本
部訴訟の5系統が入り乱れる複雑な展開となりますが、いずれの訴訟も重要であり、2007年はこれら訴訟を勝利に導く運動を展開する必要があります。
(関連記事:2006.11.29朝日
新聞朝刊)
・2007年明けまし
ておめでとうございます。管理人より新年ご挨拶を申し上げます。(2007.1.21)
若干遅くなりましたが、2007年明けましておめでとうございます。
今年、2007年は、1987年の国鉄分割・民営化から20年の節目の年となります。この節目の年を前に、2005年から尼崎事故・羽越線事故など乗
客・乗務員に死者を出す大事故が相次いでいます。JR東日本では列車の遅れ・運休も日常茶飯事となるなど、労働現場への徹底的な締め付けの中で、JRの質
的劣化は誰の目にも覆いがたいものとなっています。JR民営体制は、破綻に向けてまっしぐらに進んでいるものといわざるを得ません。
すでに、商業マスコミの中にもJR20年を検証しようとする動きが出ています。節目の今年は民営JR体制の劣化・綻びを世論に訴える絶好のチャンスであ
り、この動きを被解雇問題の確実な解決につなげる必要があります。被解雇者の平均年齢は50歳を超えており、今年解決できなければこの問題に30年目の解
決はあり得ないでしょう。
当サイト管理人は、今年を被解雇問題、そしてJRに安全を取り戻す公共交通復権のための闘いにとって最後のチャンスと位置づけ、この問題にすべてを懸け
る1年にしたいと思っています。よろしくご支援お願いします。
・鉄建公団控訴審始ま
る! 2人の原告団員、堂々陳述!(2006.12.3)
鉄建公団訴訟控訴審は11月20日、東京高裁が審理入りしました。第1回裁判では、解雇の不当性や、清算事業団での呆れた再就職“斡旋“の実態を訴えた
ビデオ「
国鉄改革の真相」(
ビデオプレス)が証拠採用され法廷で上映。藤保文夫さん(音威子府闘
争
団
)、佐藤昭一さん(仙台闘争団)の2名が陳述しました。1審被告の国・運輸機構(旧鉄建公団)側も争う姿勢を見せており、1審以上に厳しい正面対決となり
そ
うですが、まずは原告団が押し気味に第1ラウンドを終了したといえます。なお、当サイト管理者の書いた
傍聴記が
レイバーネットサイトに掲載されています。
・ILO、日本政府に対し国鉄不採用
事件の解決を要求する7回目の勧告(2006.12.3)
ジュネーブに本部を置くILO(国際労働機関)「結社の自由委員会」は11月15日、日本政府に対し、「この長期化した労働争議を関係当事者すべてが満
足する解決に到達させる観点から、このようなILO援助の受け入れを真剣に検討するよう要請する」という内容の勧告を出しました。国鉄の不採用事件で同委
員会が日本政府へ勧告を出すのはこれが7回目。今回の勧告が「特に東京地裁の2005年9月15日付けの判決に留意する」として鉄建公団訴訟1審判決を重
視する姿勢を示したことは大きな前進といえます。一方、勧告は同時に「労使関係の分野では司法だけによる解決がそぐわない問題があることを強調」しつつ、
「懸案事項について交渉を通じた政治解決を探ることを強く望んでいる」との国労本部の意思表示を「歓迎する」としており、裁判闘争抜きの「政治解決」にこ
のILO勧告を利用しようとする動きに対しては警戒しなければなりません。なお、鉄建公団訴訟原告団はILOに敬意を表しつつ、国労本部の動きに危惧を表
明する内容の声明を出しました。
(関連資料:ILO勧告の国労本部による仮訳(PDF) 鉄建公団
訴訟原告団の声明(PDF) 「し
んぶん赤旗」によるニュース解説)
・鉄道運輸機構訴訟いよいよ本格審議
入り! 傍聴参加をお願いします。(2006.11.3)
国鉄闘争の「地位確認裁判闘争第2陣」である鉄道運輸機構訴訟はこの秋から本格的に審
理に入ります。また、鉄建公団訴訟の控訴審(東京高裁)も審理入
り、国労本部が提起した運輸機構に対する損害賠償請求訴訟も始まります。3系統の訴訟が入り乱れる複雑な展開となりますが、高裁での第2審の情勢は非常に
厳しく、全面逆転敗訴さえあり得る展開となっています。高裁での敗訴を阻止するため、「2次訴訟」である鉄道運輸機構訴訟で昨年の9.15判決と同等
か、それ以上の判決を勝ち取る必要があります。そのためには多くの傍聴者で法廷を埋め尽くすことが是非とも必要ですので、9.15判決に慢心することな
く、多くの人の傍聴参加をお願いします。なお、詳しい訴訟日程は
共闘会議サイトを
ご覧ください。
・10.29団結まつり、天候にも恵
まれ1万人の参加で開催(2006.11.3)
10月29日、「国鉄労働者1047名の解雇撤回!労働法制全面改悪阻
止!10・29
団結まつり」が亀戸中央公園で開催。20年目の節目となっ
た今年のまつりでは、天候に恵まれたこともあって、悪天候だった昨年の倍近い1万人が交流を行いました。小泉内閣から安倍内閣へと5年ぶりに内閣が交代、
教育基本法「改正」案、国民投票法案(改憲手続法案)、「共謀罪」導入法案、労働基準法「改正」案(ホワイトカラー・エグゼンプション制導入法案)など歴
史的悪法が次々と審議入りしようとする中で、教育労働者の危機感があふれ
たまつりとなりましたが、一方で9月23日の
「日
の丸・君が代」予防訴訟での全面勝利などに見られるように反撃への流れも確かなものになっています。なお、このまつりの報告は
レイバーネット、
国
鉄闘争共闘会議のサイトで見ることができます。
・10.28団結まつり前夜祭で、尼
崎事故被害者遺族の藤崎光子さん訴える(2006.11.3)
10月28日、東京しごとセンターにて開催された団結まつり前夜祭は、尼
崎事故・羽越
線事故など近年多発する鉄道事故を踏まえ、鉄道の安全問題をメイン
テーマに据える形で行われました。ゲストとして尼崎事故で娘さんを亡くした遺族の藤崎光子さん(犠牲者遺族らで作る
4・25ネットワーク世話人)をお招きした会場は満員の
150人が集まりました。藤崎さんは「事故以来、心の傷が癒えず、未だに電車に乗ることさえできない遺族がいる中で、犠牲者への補償交渉にも誠意を持って
応じないJRが、引責辞任した元幹部を関連子会社に天下りさせ、多額の給与を支払っているのは許せない」と怒りをあらわにしました。また、「安全問題研究
会」からは、近年急増しているJR大事故の背景に規制緩和があることが報告されるなど、内容の濃い集いでした。なお、安全問題研究会の報告は当サイト管理
者が担当しました。
(発表内容はこちら(PDF
ファ
イル))
・国労東日本、JR東日本との間で
「一括低
額和解」へ(2006.11.3)
国労東日本本部が、JR東日本から受けた昇進・昇給差別等の問題で、JR
東日本との和
解を行う予定であることが10月29日に明らかになりました。和解
には昇進・
昇給差別のほか、国労組合員が組合のバッジを付けて就業したことに対し、会社側が賃金カットなどの懲戒処分を行ったとされる問題などが含まれ、11月初旬
にも和解の調印を行う見込みです。しかしながら、和解金は「雀の涙」(関係者)とのことであり、労使協調派組合への脱皮を図ろうとする執行部が、そのため
の障害となる問題の幕引きを図っているようにも見えます。1047名不採用問題へ悪影響が及ぶおそれもあり、国鉄闘争が鉄建公団訴訟控訴審・鉄道運輸機構
訴訟の本格審理入りを控えた最も重要な時期にこのような和解を行おうとする国労東日本本部の姿勢には疑問を覚えます。
・尼崎事故で108人目の犠牲者!〜犠牲者の
婚約者が自殺(2006.11.3)
JR福知山線脱線事故で恋人(婚約者)を亡くした女性が、10月15日朝早く、2人で暮らしていたマンションから飛び降り自殺していたことが判明しまし
た。自殺したのは荒川由起さん(32)。昨年4月に起きたJR福知山線の脱線事故で、12年間一緒に暮らし、結婚を約束していた芦原直樹さん(当時33)
を失いました。荒川さんは、芦原さんの最期を知りたいと、乗車位置を特定する活動に参加していましたが、2人が結婚していなかったことから、JRに遺族と
して扱われなかったとのこと。遺書には「未来を奪い、2人のすべてを奪ったJRが憎くて憎くてたまりません」「由起を地獄に突き落としたJRと戦ってくだ
さい」と書き残されていました。遺族は、「荒川さんの遺した言葉を胸に戦いを続ける」としています。芦原さん、荒川さんの無念に応えるためにも、事故原因
を明らかにすることは急務であるといえます。
・国労本部、鉄道運輸機構を相手取っ
た損害賠償請求訴訟を決定(2006.11.3)
国鉄労働組合(国労本部)は2006年10月12日に発した闘争指示第8
号において、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構を相手取った訴訟を提起することを明らかにしました。訴訟内容は、原則として1047名全員につ
いて
損害賠償請求を行うとする一方、「す
でに確認していると
おり、闘争団員一人ひとりの意思については尊重する」として、鉄建公団訴訟・鉄道運輸機構訴訟等に取り組んでいる原告らの裁判闘争を尊重する、としていま
す。国労本部が訴訟に踏み切ること自体は歓迎すべきことですが、本部の訴訟は地位確認を含まないものであり、このことが先行している鉄建公
団訴訟・運輸機構訴訟へ影響を与えることも考えられます。
・呆れた国土交通省官僚たち〜このま
までは鉄道事故はなくならない!(2006.11.3)
9
月15日、鉄建公団訴訟1審判決から1周年に合わせた霞ヶ関大行動で、「JR千葉支社の菊地さんに対する処分の撤回を求める会」(佐高
信代表)が国土交通省への申し入れを行いました。この行動の中で、日本の交通行政を預かる国土交通省の幹部たちは、「菊地さんへの処分を撤回させるよう
JR東日本に働きかけてほしい」との「求める会」の要求に対し、「民間事業者であるJRは指導できない」などと不誠実な回答に終始しました。この行動の詳
しい報告を
レイバーネットで
見ることができます。
・「怒りを一つに〜連
帯ロード2006」、運輸機構前で堂々のゴール!(2006.11.3)
政府・旧国鉄の不法行為と国労差別を認めた鉄建公団訴訟1審判決から1周年となる
2006年9月15日に合わせて九州・北海道をスタートした「
怒
りを一つに〜連帯ロード2006」は、沿道の多くの国鉄闘争支援者・労働運動・市民運動・平和運動関係者を巻き込みながら、予定通り東京に到着。
多くの支援者らに見守られ、9月15日、東京・新橋の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備機構前でゴールインしました。九州ルートの走者は昨年、高知〜東
京間1047kmマラソンを完走した北見闘争団の中野勇人さん。名古屋地区では当サイト管理者もロードに参加しました。なお、当サイト管理者の書いた
ロー
ドのレポートが
国鉄闘争共闘会議サイトに
掲載されています。
・大阪市営交通(地下鉄、バス)民営
化に反対しよう!(2006.8.29)
いま、大阪市では乱脈的市政運営による赤字財政のツケが市営交通の民営化によって払わ
れようとしています。しかし、そのほとんどがトンネル区間を走る地
下鉄は、地上を走る一般の鉄道以上に維持経費がかかります。そうした事業を民営化することは安全への投資を減らす結果となり、地下鉄の安全性は大
きく後退することになるでしょう。
当サイト管理人は、大阪市営交通の民営化に強く反対します。
専
門ページを作りましたので、ぜひ皆さんもこの問題を一緒に考えてください。
・鉄建公団訴訟判決1周年9・15中
央集会にご参加を!(2006.8.29)
2006年9月15日、いよいよ鉄建公団訴訟から1周年を迎えます。これを機会に、1審判決の意義と不満点を確認するとともに、クロスして進んでいる2
審と鉄道運輸機構訴訟(2次訴訟)を勝利に導くため、表記の集会が開かれます。2006〜2007年は国鉄闘争の帰趨を占う重要な年でもあります。ぜひお
集まりください。
と き 9月15日(金)18時30分〜
ところ
社会文化会館三宅坂ホール
・6.25JR東海株主総会行動に参
加しました(2006.8.29)
当サイト管理人は、今年もJR東海株主総会に参加しました。今年も例年同様、「株主優先」「お客様優先」を繰り返しながら、実際には株主を株主とも思わ
ない官僚的総会運営は健在でした。「株主の言うことに耳を傾ける気のない議長なら他の人に替わるべきだ」と一般株主から発言がありましたが、
松本社長(議長)は「今の発言は私に対する不信任動議と受け止めますが、株主の皆さんの拍手でご承認いただけるなら私がこのまま議長にとどまりたいと思い
ます」と発言、最前列に自ら動員した社員株主らの拍手を根拠に議長にとどまり一方的な議事進行を続けました。議長にとどまりたいなら最低限、挙手採決など
の客観的な方法で過半数の承認を得るべきであり、拍手採決で不信任動議を否決する姿は独裁国家そのものです。JRに民主主義がないことがはっきりと明らか
にされた瞬間でした。
・6.16日比谷集会、盛り上がりに
欠ける3000人規模で開催(2006.8.29)
国労本部、建交労争議団、国鉄闘争支援中央共闘会議、国鉄闘争共闘会議の4者合同主催の「1047名の争議解決を求める6.16集会」が6月16日、日
比谷野外音楽堂で開かれました。国労本部・佐藤勝雄委員長は「訴訟の最終準備に取り組む」と挨拶しましたが、具体的な訴訟の規模・内容や時期は明言しませ
んでした。2003年12月に「JRに責任なし」との不当判決が出されてから今年末で3年。鉄建公団訴訟第1審が3年時効の起算日をこの最高裁判決時とし
ているため、被解雇者らが事実上政府の責任を追及して訴訟を提起できるのは今年12月までとなります。国労本部が早急に訴訟を提起すべきであることは明ら
かであり、煮え切らない本部の姿勢には不満を感じます。
来場者が3000人規模であったことは、こうした本部の姿勢を支援者らが敏感にかぎ取った結果といえます。これまで国鉄闘争共闘会議単独主催の集会で
5000〜6000人を動員していたことを考えると大きな後退と評価せざるを得ないものです。日比谷野外音楽堂は、霞ヶ関の中央官庁街から見えやすい位置
にありますが、その野音のちょうど真ん中が空席のまま集会が進行したことは憂慮すべき事態であり、「盛り上がりを欠いた国鉄闘争」というシグナルを政府に
送ることになりかねないと思います。なお、この集会の模様は国労本部サイト(
国鉄新聞第2872号)
及び
国
鉄闘争共闘会議サイトで見ることができます。
・緊急のお知らせ〜6.16日比谷集会に結集を!(2006.6.12)
鉄建公団訴訟・鉄道運輸機構訴訟原告団と国労本部との共同が成った2.16集会以降、「1047連絡会」を結成した国鉄闘争は今、裁判闘争・政治的解決
の両面から最も重要な局面を迎えつつあります。そのような中、6月16日、「1047名の争議解決を求める6.16集会」が日比谷野外音楽堂で開かれま
す。主催は国労・建交労・国鉄闘争支援中央共闘会議
(国労本部系の支援団体)・国鉄闘争共闘会議。事実
上、動労千葉を除く全ての当事者の共同開催となります。急なお知らせで申し訳ありませんが、ぜひとも6.16は日比谷野音にお集まりください。なお、集会
の
チラシを
掲載していますので詳細はチラシをご覧ください(1.6MB、PDF形式)。
・千葉県の鉄道安全闘争で画期的勝利(2006.6.7)
衝撃的なレール破断の実態が明らかにされた千葉県のJR東日本各線は、映画「レールは警告する」や週刊誌の対談などで声を上げた国労千葉地本組合員、管
理職からの絶え間ない監視と不当処分を浴びながら安全要求ストライキを敢行した動労千葉組合員らの闘いによって、ついに破断した700箇所あまりのレール
を会社側に全面交換させるという画期的な結果を勝ち取りました。「レールは警告する」を見てJRが恐いと思った皆さん、もう絶対に乗るものかと思った皆さ
ん。現場に闘う労働者がある限り、安全の灯は点り続けます。ぜひともJRを利用して、彼らの闘いに応えましょう。
・レール破断の実態を告発したJR東日本社員の処分
撤回署名にご協力をお願いします。(2006.6.7)
「週刊金曜日」対談で安全問題を訴えたことが原因で会社から処分を受けたJR東日本現職社員・菊地義明さん。鉄道の安全を訴えることが「勤務時間外の信
用失墜行為」なんて冗談も休み休みにして欲しいもの。安全な鉄道になることは会社の信用を高め、多くの利用客を飛行機など競合交通機関から呼び戻す大きな
力になるはずであり、本来なら会社は処分どころか菊地さんに感謝状を贈っても良いくらいです。
今回の処分は、いかにJRの常識が世間の常識とかけ離れているかを浮き彫りにしました。今や己の保身のみに汲々とし、世間の声が聞こえなくなったJR経
営陣に対し、安全な鉄道こそが利用者・国民の声なのだということをアピールしましょう。併せて、正当性のかけらもない不当処分を撤回させるため、署名にご
協力ください。署名用紙はこちらか
らダウンロードできます。ひとりでも多くの方のご賛同をお願いします。
・映画「レールは警告する」に登場した現職JR東日
本社員に会社が処分発令!(2006.4.29)
映画「レールは警告する」に出演した現職JR東日本社員のうち1人(国労千葉地本組合員)に対し、JR東日本・千葉支社が「厳重注意」処分を発令したこ
とが明らかになりました。直接の処分理由は映画出演ではなく、「JRは危険がいっぱい」と題した「週刊金曜日」の対談に出たことです。会社は、このことが
「社員としての信用失墜行為に当たる」として処分を行いましたが、安全な鉄道づくりのために声を上げることのどこが信用失墜に当たるのでしょうか?
このような処分を、私たちは決して許すことはできません。直ちに処分の全面撤回を要求し、活動を強めていきます。
・ノーモア尼崎キャンペーン、尼崎・東京で連続開催(2006.4.29)
レポートはこちら
乗客・運転士107名の貴い犠牲者を出したJR福知山線・尼崎事故から1周年を迎えたこの4月、尼崎事故の風化とJRによる一方的幕引きを許さ
ず、安全・安心できる公共交通づくりを目指してノーモア尼崎キャンペーンが大々的に取り組まれました。今回のキャンペーンでは、イギリス・フランス・韓国
の鉄道労働者を招請し、国際シンポジウムの形式で各国の鉄道民営化政策・鉄道の商業化政策を取り上げ、それと闘う各国の実情を報告していただくと同時に、
国内からもJR社員(国労組合員)や映画「レールは警告する」の上映運動関係者などが参加し、現場での安全への取り組みなどを報告しました。
このキャンペーンはメディアの関心も高く、神戸新聞など
でも取り上げられました。
・国鉄闘争の解決めざす2・16集会でついに原告団
と本部の団結成る!(2006.4.29)
昨年9月の鉄建公団訴訟・東京地裁判決は、これまで「ゼロ回答」だった国鉄闘争に大きな風穴を空けました。こうした中、今年の2.16集会は、
1047名の当該5団体(国労闘争団、鉄建公団訴訟原告団、全動労争議団、動労千葉争議団、鉄道運輸機構訴訟原告団)が実行委員会を構成し、団結して取り
組み、大成功を収めました。国鉄闘争に混乱をもたらした2000年の「四党合意」以来、事実上別々に活動してきた鉄建公団訴訟原告団と国労本部との間に久
しぶりに共闘が回復する歴史的集会となったのです。鉄建公団訴訟原告団が「闘えば前進できる」という確信の下に裁判闘争に決起し、そして一定の結果を得た
ことが、裁判闘争に懐疑的だった国労本部を、原告団を中心とした闘いの中に再編成する絶好のきっかけになったといえます。
なお、この集会の模様は国
鉄闘争共闘会議サイト、国労本部サイト(国鉄新聞第2858号)
で見ることができます。
・「レールは警告する」名古屋上映会は好評のうちに
終了しました。(2006.3.13)
去る2月25〜26日に開催した「レールは警告する」名古屋上映会は、2日間で約30名の方にご参加いただき、盛況のうちに終了しました。ありがとうご
ざいました。なお、参加者の感想アンケートがビデオプレスのサイトに掲載され
ていますのでご覧ください。
・2006年明けましておめでとうございます。今年
も当サイトをよろしくお願いいたします。(2006.1.8)
新年明けましておめでとうございます。
今年は、鉄建公団訴訟原告団にとって2審での闘いが本格化する年に当たります。また、自民党が発表した新憲法草案成立に向けた国民投票法案が国
会に上程されるなど、日本をいつでもどこででも戦争ができる国にするための新憲法制定に向けた動きが強められそうです。相変わらず情勢は厳しいですが、こ
の鉄建公団訴訟が全労働者の権利の行方を決める重要な闘いであることには変わりがありません。そんな中、当サイトはこれからも国鉄闘争・JR安全闘争を中
心に情報を発信していきたいと思っています。今年もよろしくお願いします。
・鉄建公団訴訟原告団、東京・運輸機構前で41
日間の座り込みを貫徹!(2006.1.8)
9月15日の鉄建公団訴訟第1審判決で一部勝訴判決を勝ち取った原告団。しかし
一部敗訴した被告・運輸機構側が即日控訴したため、闘いの舞台は高裁に移ります。そのような中、原告団は1047名問題の解決を運輸機構側に要求するた
め、「第1波」を10月24日(月)〜11月22日(火)、「第2波」を11月24日(木)〜12月21日(水)とする41日間の運輸機構前座り込み行動
を行い、貫徹しました。当サイト管理人も終了直前の12月19日(月)に座り込み行動に参加。寒風吹きすさぶ中、座り込みを行いました。しかし寒かった!
・鉄建公団訴訟で東京地裁、原
告1人500万円の慰謝料を命令! ただし職場復帰は認めず(2005.9.17)
1987年の国鉄分割・民営化の際に国鉄清算事業団に移され、1990年、清算事業団からも解雇された1047名のうち297名が、地位確認及び損害賠
償の支払いを求め、国鉄を継承する日本鉄道建設公団(現・独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)を提訴した鉄建公団訴訟について、去る9月15
日、東京地裁は、5名を除く292名に対し、1人500万円の慰謝料支払いを認める一方、解雇は有効であり、地位確認は認めないとする内容の判決を出しま
した。原告団の一部勝訴ですが、原告団は要求と大きくかけ離れているとして控訴し、さらに闘う方針です。なお、この判決に関し、当サイト管理人が
声明(
PDF版)を発
表しました。
当事者である鉄建公団訴訟原告団の声明は
こ
ちら(国
鉄闘争共闘会議サイト)。また、国労本部の声明を
こちら(国労本部サイト)でご紹介しています。
尼崎事故の原因となった民営化。それは1047名の解雇によって始まりました。鉄道職場に安全を取り戻す闘いは、1047名の職場復帰を求める闘い
と一体です。メディアがあえて問おうとしない民営化の問題に切り込む両イベントに、ぜひご参加ください。