日航「整理解雇容認」判決に強く抗議する
これは全労働者に対する司法からの挑戦だ


 昨年提訴された日本航空の乗務員による解雇撤回訴訟で、3月29日〜30日、東京地裁は、会社と管財人による整理解雇をすべて容認する不当判決を出し た。

 乗務員らに対する解雇は、当研究会がすでに何度も明らかにしているとおり、これ以上ないほどの不当なものである。整理解雇の4要件を1つも満たしておら ず、稲盛会長自身が公の場で「解雇は不要だった」と発言するほどのものだ。だが判決は、この稲盛発言すら「会長の個人的な心情」に過ぎないとして、すべて の不当解雇を容認した。もしこのような解雇を認めるならば、資本・経営者は、みずからの虫の居所ひとつでいつでもどこでも誰でも解雇できる。みずから積極 的に首切り自由社会へ向けて先頭を切るため、資本が求める以上の判決を書くのだという司法権力の意思であり、全労働者に対する挑戦である。当研究会は、こ の不当な挑戦を正面から受けて立つ。

 貴い犠牲を出した御巣鷹事故を乗務員としての原点に据え、安全のために妥協することなく闘ってきた被解雇者を守ることは、すべての労働者・市民にとって 義務である。すでに日本航空内部で「利益が目標額に達するまで安全を口にしてはならない」という会社からの締め付けが行われていることを被解雇者らが明ら かにしている。この不当判決の翌31日、羽田発上海行き日本航空82便が羽田空港で尻もち事故を起こしたが、これは、安全を捨てた航空会社でこれから起き るであろう悲劇の明らかな予兆である。

 不当判決を嵐のように打ち下ろし続ける司法の底なしの腐敗には、もはやコメントする言葉もない。闘う国鉄労働者への政治弾圧としてえん罪が確定した松川 事件の元被告は「元特高官僚と戦犯裁判官が反省しないまま支配し続けたのが日本の戦後の司法である。真に必要なのは司法の民主化であり、国民の力で司法を 変えなければならない」と証言している。侵略戦争への無反省が司法反動化の底流にあるならば、私たちは今こそ司法と闘い、彼らにも戦争責任を負わせなけれ ばならない。

 もとより、今回の不当判決を受けても被解雇者らは意気軒高であり、その意思を挫くことはできないであろう。当研究会もまた、御巣鷹の山中に散った520 名の無念を心に抱き、最後まで闘い続ける決意である。

 2012年4月2日
 安全問題研究会

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