金沢・雪づくし味づくし

2003年2月1〜2日の両日、北陸は金沢を旅してきました。

この真冬に、しかもよりによってこの冬一番の寒波到来が伝えられた週末にまぁなんて酔狂な、と思う方もいらっしゃるでしょうが、そもそもの目的は出張。1月30、31日と北陸で仕事をし、週末だったのでそのまま金沢を堪能してみることにしたのです。

以下、この2日間の金沢をレポートします。(写真をクリックすると大きくなります)

1.超有名観光地・兼六園

2月1日、まずは超有名観光地、金沢・兼六園へ。

この兼六園は、文化財に指定されており、元々は江戸時代に金沢城の外郭として城に属していました。加賀百万石の五代目藩主・前田綱紀(つなのり)が1676(延宝4)年にこの地にあった作事所を場内に移し周辺を庭として整備したのが始まりといわれています。

その後、金沢を襲った大火で焼失し、後の藩主(11代目治脩(はるなが))によって復興されるなど幾多の変遷をたどった後、今の姿になります。「兼六園」の名前の由来ですが、これは前田家12代藩主・斉広(なりなが)が命名を依頼した白河藩主・白河楽翁によるもの。楽翁は中国・宋時代の詩人・李格非の「洛陽名園記」の記述にちなみ、六勝を兼備するという意味で「兼六園」と名付けた・・・とのことです。

それはともかく、雪の兼六園はとてもきれいで、日本画の中にいるみたいでした。この地方では、木の枝に雪が積もった時に雪の重みで木が折れないように「雪づり」をする慣習があります。兼六園では、毎年11月になると雪づりを始めるのですが、上でご覧の写真でも噴水の横できれいに木が雪づりされていて、いっそう園内全体の風景を味のあるものにしてくれています。ちなみにこの日、園内の池は氷が張っていました。

今回ご紹介できたのはほんの一部。ゆっくり見れば半日くらいはかかってしまいそうなほど。決して面積としては広いとはいえないのですが、それぞれに味があり、純日本的情緒が好きな方が各所各所をゆっくり堪能すればそれくらいはかかってしまうでしょう。

雪に埋もれていたせいでじっくり堪能できませんでしたが(それはそれで情緒あるけど)、季節が良ければまた来てみたいですねぇ。

ちなみに今回、私の案内役を買って出てくれた元研修仲間のMさんは、兼六園の近くに勤めていて、毎年職場の花見は兼六園でやるんだとか。あぁなんて羨ましい。

(文中、兼六園の解説については兼六園の料金所でいただいたパンフレットの記述を参考にしました)

2.金沢の味どころ・・・近江町市場を見る

兼六園を見ているうちに昼になったので、案内役Mさんと2人で金沢随一の味どころ・・・近江町市場へ昼食を取りに出かけました。

近江町市場は、金沢市街中心部にあり、日本海の新鮮な海の幸が運ばれてきます。それらを扱う商店が狭い市場内に軒を連ね、エビ・カニ(地元産)・イクラ(北海道産;イクラは寒流でしか捕れない)といった海産物が所狭しと並べられています(写真)。

しかも、それら海産物の安いことと言ったら! 写真のような新鮮で立派なズワイガニがな、なんと! 3匹4,000円ってアナタ・・・

そりゃ、小さいってのは分かりますよ。でも、そんな値段で儲けが出るんですかい旦那!

実は筆者、出張に出る前「お土産はもちろんカニだよねぇ」などと職場の面々に悪態を突かれつつ出発したのであります(笑)。もちろん言ってる本人は冗談のつもりですから私もそう思って受け流していたんですが、正直この値段ならホントに買って帰ろうか・・・という悪魔のささやきが聞こえるほど安いです。

あ、ズワイガニのあまりの安さにメシのこと書くの忘れるところでした(爆)。

Mさんに連れられて入ったのは市場内にある「近江町食堂」。ここはなんでも、その日一番美味しいものが集まってくるという近江町市場きっての名門店。目が肥え、舌も肥えた市場の人たちも集まってくるという折り紙付きの店です。昼飯時とあり、待つことしばし、相席で良いなら・・・という条件のもと座敷席が空く。京都から観光で来ている年輩の夫婦と相席になる。こちらは名古屋から出張で来た旨を簡単に告げつつ「近江町定食」(\1,500)を注文。このご夫婦、雪の兼六園が見たくて見たくて仕方がない様子で、私が兼六園に行って来たというと開口一番「雪積もってました?」私が、積もってましたよ〜と答えつつデジカメで撮影した写真(上の写真ほか数枚)を見せると、俄然行く気満々(笑)。行くのはいいけど、雪で足滑らさないでくださいね。

近江町定食というのはまぁ、刺身をメインに小鉢・味噌汁ほか1品がついた定食。「その日一番美味しいものが集まってくる」のキャッチフレーズ通りメインの刺身はネタが日によって変動する模様。それはともかく美味しいです。さすが。私、元々魚の美味しい九州の出身で魚に関しては「美味なるモノ」に慣れされてきました。そのせいか、九州を離れてから5年、未だ九州時代より美味しいと思える魚に一度も出会えたことがなかったんですが、初めて出会いましたよ。1,500円なんて・・・と思うかもしれませんが、この味なら元は取れます。そういえば、31日(金)の夜にMさんと一緒に食べに行った寒ブリ(ちなみに今の季節が旬)もおいしく、お酒が進みすぎて不覚にも記憶がなくなるほど飲んでしまったばかり(笑)。私、もしこんなところに住んでいたら絶対に美食と暴飲をしすぎて冗談抜きで身体壊すかも・・・(ぉぃ)

そういうわけで、研修が終わって以降久しぶりにMさんとも再会でき、楽しかった4日間の金沢。

なんだか余りまともなレポートになっていない気もしますが、みなさんも、ぜひ兼六園と近江町市場を訪れてみてはいかがでしょうか。

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