福島の意 地で、再稼働絶対許さない〜女たちがリレーハンスト

 福島原発事故はまだ収束してもいないのに、野田政権は原発再稼働に突き進んでいる。現在、大飯原発で狙われている再稼働をなんとしても阻止しようと、地 元・福井でハンストに立ち上がった名通寺住職・中嶌哲演さんに応え、この1年間、福島発の運動の中心的役割を果たしてきた「原発いらない福島の女たち」が リレーハンストに入った。

 3月31日、「ハイロアクション・福島原発40年実行委員会」の椎名千恵子さん、黒田節子さんが経済産業省前テントひろばで座り込み、リレーハンストが スタート。2日目以降は「原発いらない福島の女たち」メンバーや支援者がリレーしながら午前0時〜24時の1日を単位としてハンスト。5月5日まで続け る。再稼働を阻止すれば、現在1基のみ運転中の泊原発(北海道)がこの日に停止後は原発稼働がゼロになる。目標としてきた脱原発が運動の力で実現する。

  福島では、原発事故から1年間が過ぎたが、人間が住んではならないとされる放射線管理区域以上の放射線量(0・6μSv/時)の地域に、子ども・妊婦を含 め百万人近い人々が今も生活する。除染、健康調査、食品の放射能検査、子供たちの一時保養…。この1年間、福島では、それこそ移住以外のあらゆる取り組み が行われたが、わかってきたのは「移住以外に事態の根本的解決はない」ということだ。一度放射能に汚染されれば回復手段はなく、住民は移住するか、被曝を 受け入れ病気に怯えながら暮らしていくかのいずれかしか選べない。

  もし原発を再稼働させ再び過酷事故が起きれば、どの地域でも同じようになる。原発立地自治体でも、自分の愛する故郷が福島のようになっても良いと考える人 はいないと思う。再稼働が狙われている立地自治体にこそ福島のこの教訓を伝えるべきだ。再稼働、がれき広域拡散のような愚かな動きは、福島の経験を共有す れば必ず阻止できる。

(「労働情報」第837号(2012.4.15号)掲載)

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